二重サッシ(内窓・二重窓)の取り付け費用、料金内訳や補助金など

二重サッシの設置にかかる費用

二重サッシ(内窓・二重窓)の設置費用について

住まいの断熱性アップや防音、節電など様々な効果が得られることから、住宅リフォームの中でも人気が高い二重サッシ(内窓・二重窓)。

二重サッシ(内窓・二重窓)の取り付け費用は、1つの窓あたり腰高窓サイズで約5~12万円、掃き出し窓サイズで約8~16万円となります。

概算費用としても金額の幅がかなり大きいですが、二重サッシ(内窓・二重窓)種類が多く、使用されているガラスの種類や窓の大きさのほか、設置されている場所や現場の環境などの要因によっても料金が変わるということが理由となります。

そのため、施工業者が現地に出張し、調査を行ってはじめて詳細な料金内訳が出るのです。

ここでは二重サッシ(内窓・二重窓)の交換費用について、合計でかかる費用だけではなく、メーカーや種類ごとの本体価格、工事にかかる作業料金、その他発生する可能性のある費用、補助金制度などについて詳しく解説いたします。

また、二重サッシの構造や基本的な効果、種類ごとの性能なども費用とあわせてご紹介しております。

予算と性能を比較して納得のいくリフォームを行いたい、ガラス交換業者に連絡・相談する前にある程度の費用は把握しておきたい場合の参考にご活用ください。

二重サッシ(内窓・二重窓)とは?

二重サッシのイメージ

二重サッシは、既存の窓にサッシ枠ごと窓をもう1つ取り付けるリフォームのことです。

メーカーや業者によっては、二重サッシのことを「二重窓」や「内窓」と呼ぶこともありますが、すべて同じものを指しています。

アルミサッシ窓のリフォームに最適!

近年建てられている新築住宅の窓の多くはペアガラス(複層ガラス)ですが、以前はアルミサッシを使った1枚ガラスの窓が主流でした。

アルミサッシは熱の伝導率が非常に高く、ガラスも3mm程度の厚さしかないため、室内の空気が外の温度に影響されやすい状況となり、冷暖房をつけていてもお部屋の温度が冬場は寒く夏は暑くなってしまう大きな原因になっていました。

二重サッシはアルミサッシ窓の内側に、熱伝導率が低い樹脂を用いたサッシを取り付けます。

樹脂の熱伝導率はアルミと比較すると1,000分の1程度しかなく、隙間ができやすいアルミよりも気密性も高いため、窓の断熱性を飛躍的に向上させることができるのです。

二重サッシのメリット・効果

二重サッシを導入するメリットは多く、以下のようなものが挙げられます。

断熱性・気密性アップ・・・断熱性と気密性の向上によって室内の温度が変化しにくくなる。

節電効果・・・冷房や暖房が効きやすくなるため、電気代の節約効果がある。

省エネ効果・・・冷暖房機器から排出されるCO2の量が低減するため、地球環境にやさしい。

結露の防止・・・水滴を掃除する手間が減り、カビの発生やダニの繁殖が起きにくくなる。

防音効果・・・窓ガラスが2枚になるため音の振動が室内に伝わりにくく、防音・遮音効果がある。

防犯効果・・・窓を開けるのにガラスを2枚割らなければならず、犯罪者が避ける傾向がある。

費用が比較的安い・・・窓そのものを交換するより工程数や必要部材が少ないため、料金が安め。

1枚フロートガラスの窓が設置された住宅の高気密高断熱化に対する導入コストの低さが、最大のメリットと言えるでしょう。

現在使っている窓を複層ガラスに交換するという大規模なリフォームに比べると費用が比較的安価でありながら、家に住むうえで気になるポイントの多くを改善することができます。

二重サッシのデメリット

二重サッシは、内側と外側で窓が2つ並んでいるのですが、この構造になることで以下のようなデメリットが生じます。

折角、二重サッシを取り付けたのに期待していた効果が得られなかった、使い勝手が悪くストレスを感じるようになったなど後悔しないように、メリットだけでなくデメリットについても把握しておきましょう。

掃除の手間がかかる・・・内側と外側の窓の間はホコリやゴミがたまりやすく、掃除もしにくい。

窓の開け閉めが面倒・・・二重サッシの窓を開けるには、鍵の解錠と窓開けを2回行う必要がある。

室内の空間を圧迫する・・・既存の窓の内側にサッシごと窓を取り付けるため、お部屋が若干狭くなる。

窓によっては設置ができない・・・既存の窓の種類によっては、二重サッシの開閉ができなくなるため取り付けができない。

設置状況によっては効果が薄い・・・窓が2つ以上あるお部屋などで、1つだけ二重サッシにしても断熱性は低いまま。

換気や室内外への出入りなど、日常的な動作が増えて面倒になる可能性に注意が必要です。

また、二重サッシは窓が2つになりますので、既存の窓が二重サッシに干渉するタイプであれば、取り付け自体ができません。

例として、内倒し窓や内開き窓、回転窓や天窓、上げ下げ窓のほか、換気扇やクーラーなどが付いた窓などは二重サッシの取り付けは不可となります。

複層ガラス(ペアガラス)との違いは?

断熱性の向上や結露の防止など共通する効果が多く、名称も雰囲気のため混同されやすい複層ガラスと二重サッシですが、この2つはまったくの別物です。

大きな違いとしてはまず構造で、二重サッシ(内窓・二重窓)は、窓が内側と外側で2つ並んだ状態となります。

既存の窓をサッシごと覆うように新しい窓を取り付けて設置するため、もともとある壁やサッシを取り壊す必要がありません。

そのため、サッシごと交換するよりもリフォームにかかる費用が安く、工事にかかる時間も短時間となります。

一方、複層ガラス(ペアガラス)は2枚のガラスを1つの窓として扱い、ガラスとガラスの間には中空層と呼ばれる数ミリ程度の空間が設けられた構造をしています。

通常の1枚ガラスを使った窓よりも厚みがあるため、サッシも同様に厚みがある専用品を使う必要があります。

断熱性や気密性の高さから近年では新築で家を建てる際にLow-E複層ガラス(エコガラス)が導入されるケースがほとんどであり、一般化が進んでいるといっても過言ではありません。

ですが、複層ガラス(ペアガラス)を既存の住宅の窓に導入する場合、1枚ガラス用のサッシには取り付けができないため、サッシを交換するか専用のアタッチメントを取り付けなければ使用することができないのです。

中空層が真空の複層ガラスは通常のアルミサッシに設置することができますが、サッシ部分の断熱性は低いままとなります。

そのため本格的に家の断熱をするならサッシの交換もすべきと言えますが、複層ガラス(ペアガラス)そのものの料金だけでなくサッシの交換工事代も加わります。

サッシごと交換するリフォームを行った場合、後付けの二重サッシよりも見た目や使い勝手は良くなりますが、費用が高く工事の規模が大きいため時間もかかってしまうというデメリットには注意が必要でしょう。

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二重サッシの設置費用の目安

種類や大きさ、現場の状況など様々な要因によって値段が変動する二重サッシ(内窓・二重窓)の設置費用ですが、目安として二重サッシ自体の料金と、基本工事費の合計が目安となります。

ここでは二重サッシの設置にかかる費用について、サイズや種類ごとにご紹介します。

また、発生する可能性がある諸費用についても解説しています。

窓のサイズ別:二重サッシ設置にかかる合計費用の目安

まずは、スタンダードな二重サッシを取り付けた場合にかかる合計の費用について、おおまかなサイズごとにご紹介します。

使用されているガラスは一般的な単層板ガラス(フロートガラス)で、窓の種類は引き違い窓を想定したものです。

窓の種類別:二重サッシ設置にかかる合計費用の目安

通常、二重サッシには1枚フロートガラスが一般的な部材として用いられていますが、特殊なガラスが使われている商品もございます。

特殊ガラスはフロートガラスをベースに加工を施すことで、様々な効果を持った機能性ガラスのことです。

代表的な4種類の特殊ガラスを使った二重サッシについて、それぞれの効果と交換費用を詳しく見ていきましょう。

二重サッシのガラスの種類が「複層ガラス(ペアガラス)」だった場合

複層ガラスを使用した二重サッシ

複層ガラス(ペアガラス)が使われている二重サッシを既存の窓に設置する場合、1枚あたりの費用目安は腰高窓サイズで約70,000~100,000円、掃き出し窓サイズで約105,000~140,000円ほどとなります。

2枚のガラスと間の中空層によって構成されている複層ガラス(ペアガラス)は、二重サッシ用のガラスとしても使用されています。

空気の層があることによって窓の断熱性が高まるのですが、複層ガラス(ペアガラス)を二重サッシに採用した場合、既存の窓と二重サッシとの間と複層ガラスの中空層と、2つの空気層ができることになります。

熱の移動方法は「伝導」、「対流」、「放射(輻射)」の3つで、フロートガラスの二重サッシで防止できるのはこの中で伝導のみ。

複層ガラス(ペアガラス)の中空層は対流の発生を防止することもできるため、より断熱性が高くなるのです。

通常のフロートガラスの二重サッシよりも本体代金が高く、窓に重量があるという点には注意が必要です。

二重サッシのガラスの種類が「Low-Eガラス(エコガラス)」だった場合

エコガラスを使用した二重サッシ

Low-Eガラス(エコガラス)を使った二重サッシを設置する場合、1枚当たりの費用目安は腰高窓サイズで約80,000~120,000円、掃き出し窓サイズで約145, 000~200,000円ほどとなります。

Low-Eガラスは「Low-E金属膜をコーティングした複層ガラス」であり、上記で解説した複層ガラスの一種です。

通常の複層ガラス(ペアガラス)は熱移動の中で伝導と対流のみを防止できますが、Low-Eガラス(エコガラス)では「放射(輻射)」に対しても防止効果があります。

Low-E金属膜は複層ガラスの中空層に面しているガラスのどちらか片方にコーティングされますが、コーティングが室内側か室外側かによって得られる効果が異なります。

日射遮蔽型の場合は、Low-E金属膜が室外側のガラスにコーティングされています。

太陽から届く強い日射を反射する効果が高いため、日差しが強く温度が上がりやすいお部屋の窓への取り付けがおすすめです。

日射取得型の場合は、Low-E金属膜が室内側のガラスにコーティングされています。

太陽の熱を適度に取り入れることができ、室内の温度を外に逃がさない効果も高いため、冷えやすいお部屋の窓への設置がおすすめとなります。

気温が低く強力な断熱性が必要となる寒冷地では日射取得型が一般的に使用されており、本州においても北向きの窓や建造物ほか周辺環境が原因で日が当たらないお部屋に設置された窓などで採用されています。

二重サッシのガラスの種類が「防犯ガラス」だった場合

防犯ガラスを使用した二重サッシ

防犯ガラスが使われている二重サッシでは、設置費用の目安が約125,000~210,000円ほどとなります。

防犯ガラスは、2枚のガラスの間に特殊な樹脂中間膜を挟んで圧着させたガラスです。

別名は合わせガラスですが、中間膜の厚さによって分類が変わり、中間膜が30mil(0.76mm)以下は「合わせガラス」、30~60mil(0.76mm~1.52mm)で「安全合わせガラス」、60mil(1.52mm)以上で「防災安全合わせガラス」となります。(1milは0.0254mm)

樹脂中間膜はガラスに対して高い粘着性があり、ガラスが割れた際に破片の飛び散りや脱落を防ぐ効果があります。

フロートガラスを用いたスタンダードタイプの二重サッシの場合、窓を破壊して家の中に侵入するためにガラスを2回割って鍵を2回解錠する必要があるため、1枚ガラスの窓に比べると防犯効果はありますが、ガラス自体の破壊自体は非常に簡単です。

そのため、窓の防犯性をアップさせるのであれば、破壊が困難で時間もかかる防犯ガラスの採用がおすすめとなります。

また、樹脂中間膜は紫外線をブロックする効果が非常に高く、室内に侵入する紫外線のうち99.9%を通しません。

二重サッシのガラスの種類が「防音ガラス」だった場合

防音ガラスが使用されている二重サッシの場合、設置費用の目安は1つの窓あたり約115,000~230,000円ほどです。

防音ガラスは合わせガラスタイプと複層ガラスタイプの2種類があります。

合わせガラスタイプの防音ガラスは、2枚のガラスの間に防音性の高い特殊フィルムが挟み込まれています。

防音フィルムは音の振動を熱に置き換えることによって、音の波を移動させにくくする効果があります。

低音域から高音域まで音域全体にわたって強い遮音性を発揮することができます。

複層ガラスタイプの防音ガラスは、2枚のガラスの厚みが異なっています。

通常の複層ガラスでは厚さ3ミリのフロートガラスが2枚用いられており、一見防音性が高そうに思えますが、実は反対に防音能力は低いのです。

中空層を挟んで同じ厚さのガラスが並んでいる構造では、低音域共鳴透過現象または太鼓現象と呼ばれるガラスの共鳴現象が起きるため、音の波が増幅して伝わってしまいます。

低音域共鳴透過現象を防止するために、防音複層ガラスでは異なる厚さのガラスが用いられています。

また、ハイグレードな防音複層ガラスでは音を吸収するレゾネーターと呼ばれる装置が組み込まれており、最高レベルの防音性を持った窓を実現できます。

レゾネーターが搭載されている二重サッシは設置することができますが、高機能なぶん費用が高い、重量があるため壁の状態によっては取り付けができない、壁の防音性が低い場合は壁から音が伝わるため期待していた防音レベルにならないといった点に注意が必要です。

二重サッシ(内窓・二重窓)の設置費用の内訳

二重サッシの交換費用総額

既存の窓に二重サッシ(内窓・二重窓)を設置する場合にかかる費用の内訳は、大きく分けて「二重サッシの本体価格」、「設置工事費」、「その他の料金」の3つの料金となります。

この3つの料金はすべて二重サッシに使用されるガラスの種類やサイズ、設置現場の状況などによって変動します。

ここではスタンダードな二重サッシを例に、基本としてかかる費用のほか、変動内容などについても解説いたします。

二重サッシ設置費用の詳細①二重サッシの本体代金

1枚フロートガラスが使われているスタンダードタイプの二重サッシの場合、2枚建ての引き違い窓において、幅2,000mm×高さ1,900mmの掃き出し窓サイズで約40,000~50,000円、幅2,000mm×高さ1,000mmの腰高窓サイズで約25,000~30,000円ほどが本体価格となります。

設置する二重サッシに使われるガラスの種類を複層ガラス(ペアガラス)や防犯合わせガラスに変更する場合や、サッシ枠の材質を変更する場合はその分費用が上がります。

また、窓のサイズによっても本体価格は変動します。

二重サッシ設置費用の詳細②工事費用

二重サッシ(内窓・二重窓)の取り付け作業料金は、主にサイズによって変動します。

1枚フロートガラスの2枚建て引き違い窓を想定した工事費用の詳細は、幅2,000mm×高さ1,900mmの掃き出し窓サイズで約50,000~60,000円、幅2,000mm×高さ1,000mmの腰高窓サイズで約40,000~50,000円が目安となります。

ご紹介したのは1か所あたりの工事費用のため、複数の窓に二重サッシを設置する場合はその分費用が発生します。

ですが、2カ所以上の工事を行う場合は、セット割り引きなどによって値引きされることが大半です。

業者によって複数個所同時工事にともなう割り引きの有無や割引率は異なりますので、複数のガラス屋で見積もりをとって比較してみても良いでしょう。

二重サッシ設置費用の詳細③その他の諸経費

その他の諸経費は現場までの出張費や資材の運搬費、部品代などが該当します。

諸経費は二重サッシのサイズや量、現場までの距離、必要な部品の数や量などによって大きく変わります。

また、そのほかにも業者によっては窓の採寸を含む現場の調査費用、費用の見積もりなどに費用がかかる場合もございます。

業者の対応エリア外の場合のみ出張料が発生するといったケースもございますので、諸経費についてはホームページに掲載されている内容を確認するか、電話で問い合わせる際に直接スタッフに聞いてみましょう。

二重サッシ(内窓・二重窓)の設置費用に関する注意点

二重サッシの設置費用について、ガラスの種類やサイズに合わせた大まかな金額と基本工事費の内訳と詳細などをご紹介してきました。

上記以外で、二重サッシの設置費用についての注意点が2つございます。

引き違い窓以外の窓は、費用が高くなる場合がある

引き違い窓は左右に窓をスライドして開閉する窓で、日本の住宅に使用されている窓の中では最もメジャーなタイプの窓です。

二重サッシは引き違い窓への取り付けを想定した商品が大半で、それ以外の窓は流通量が少ないため費用が高くなる場合があります。

ラインナップとしては出窓やFIX窓(はめ殺し窓)や外開き窓のほか、テラスドアに設置できるタイプが各メーカーから販売されています。

窓の開閉にハンドル操作が必要なルーバー窓の場合、ハンドルの位置によっては取り付けができませんが、ハンドルの交換や位置調節を行うことで二重サッシが設置できる場合があります。

加工作業を行う場合は追加費用が発生しますので、事前に確認が必要です。

なお、開閉時に内側に開くタイプの窓や、天井に設置された窓など、既存の窓の種類や設置されている状況によっては二重サッシの取り付け自体ができない場合もございますのでご注意ください。

お部屋によっては、二重サッシの設置を2カ所以上にすべき

二重サッシ(内窓・二重窓)を取り付ける場合は、お部屋単位での設置を考える必要があります。

窓が2つ以上あるお部屋の場合、一か所だけ二重サッシを取り付けても効果はほとんどありません。

他の窓の断熱性や気密性や防音性は変わらず、結露も発生してしまうからです。

また、家全体の断熱性を向上させるのであれば、設置されている窓すべてに二重サッシを取り付けて断熱リフォームを行います。

そのため、窓の数だけ料金や作業費がかかってしまう点には注意が必要です。

後ほどご紹介しますが、住宅の断熱リフォームは費用を安く抑えるための方法がいくつかございます。

補助金などを利用した場合は通常よりも費用がぐっと抑えられますので、そちらもあわせて参考になさってください。

メーカーごとの二重サッシ(内窓・二重窓)の種類と価格

メーカー別、二重サッシの種類と価格

二重サッシを製造販売しているメーカーは多く、断熱や防音や結露防止といった二重サッシとしての基本性能以外に、メーカーそれぞれの特殊機能が付加されていることもございます。

デザインやカラーバリエーションもメーカーによって異なりますので、ご自宅のインテリアや好みに合わせて商品を選ぶこともできます。

以下でメーカー別に分けて、販売されている二重サッシの種類と特徴、本体代金の参考価格などをご紹介いたします。

LIXIL(リクシル)の二重サッシ

リクシルの二重サッシは「インプラス」。

ガラス専門業者だけでなくリフォーム会社などでも取り扱われることが多く、知名度も人気も高い商品です。

インプラスにはダストバリアと呼ばれる独自の機能が搭載されており、静電気の帯電を防止する素材が練りこまれた樹脂サッシを用いることで、ホコリやチリが溜まりにくく掃除がしやすいという特徴があります。

カラーバリエーションは6種類と多く、お部屋の雰囲気に合わせやすいラインナップが取り揃えられています。

そのほか、デザイン性の高い「インプラス for Renovation」や、浴室専用である「インプラス浴室仕様」といったシリーズも展開されています。

本体価格はメーカー提示価格が、引き違い窓の2枚建、幅1,500mm×高さ1,900mmサイズの場合、単板ガラス(3mm/型4mm)で74,000円、複層ガラス(透明3mm、中間層12mm /型板4mm、中間層11mm)で102,000円となっています。

YKK APの二重サッシ

YKK APの二重サッシは、プラマードUというシリーズが展開されています。

プラマードUの引き違い窓は、「戸先錠仕様」と呼ばれる窓の鍵と引手が一体化している製品もお選びいただけます。

戸先錠仕様の場合、窓を閉めると同時に施錠される仕組みになっていますので、鍵の閉め忘れが起きにくくなっています。

また、鍵が窓の端にセットされていますので、窓の中心部分の鍵が無く見た目もスッキリしています。

カラーバリエーションは6種類で、美しい木目が特徴的です。ホワイトのみ浴室仕様となっています。

本体の参考価格は2枚建の引き違い窓、幅1,500mm×高さ1,800mmサイズの場合で、透明3mmまたは型板4mmの単層ガラスで84,400円、透明3mm中間層12mmまたは型板4mm中空層11mmの複層ガラスで110,800円となっています。

プラマードUとマドリモの違いって?

どちらもカバー工法によって窓のリフォームを行うための商品ですが、中身は大きく異なります。

プラマードUは二重サッシ(内窓・二重窓)ですので、既存の窓の内側にもう1つ窓を設置します。

マドリモは既存の窓枠に新しい窓枠を覆うように取り付ける手法によって、窓を新しく交換します。

二重サッシのプラマードUは防音効果が高いですが、窓の開閉や掃除が面倒となります。

マドリモはサッシが内側にせり出さないので見た目がスッキリした状態で窓ガラスの種類を変更することができますが、費用が上がります。

AGC(旧・旭硝子)の二重サッシ

AGC(旧・旭硝子)の二重サッシは、まどまどというシリーズです。

室外側にアルミ、室内側に樹脂が使われている複合サッシは、アルミの耐久性と樹脂の断熱性どちらの良さも取り入れられています。

まどまどはスタンダードタイプの「まどまど std(スタンダード)」、ハイグレードタイプの「まどまど plus(プラス)」の2パターンを展開。

スタンダードタイプのまどまど stdはラインナップが多く、設置できる窓の種類や選べるガラスの種類が豊富にあり、断熱や遮熱や防犯、防音や紫外線カットなどご自身のニーズに合わせた窓づくりができます。

シリーズ内のカラーバリエーションは5種類ですが、その中でも和室の雰囲気に合う和紙風ガラス入りの柾目タイプは、まどまど stdでのみお選びいただくことができます。

一方、ハイグレードタイプのまどまど plusは断熱・遮熱をベースに防音と安全の3タイプが用意されており、ラインナップが少ないものの使用されているガラスはすべて高性能な種類となっています。

3タイプとも複層ガラスで中空層にはアルゴンガスを封入、防音タイプは特定周波数の音域を吸収するレゾネーター(消音器)が搭載されており、安全タイプには通常のガラスの3~5倍ほどの強度を持つ強化ガラスが使用されています。

三協立山アルミの二重サッシ

三協立山アルミの二重サッシは、プラメイクEⅡというシリーズが展開されています。

カラーバリエーションは5種類で、引き違い窓のラインナップには和室に合う格子付きの二重サッシが用意されており、荒間格子と吹き寄せ格子の2種類からお選びいただけます。

鍵の空かけ防止機能が標準で装備されており、障子が開いている状態だとクレセントが回らない仕組みになっています。

また、ダブルロックとしてスライドボタンも搭載されており、クレセントとスライドボタンがきちんと閉まっていると小さな緑色のマーカーが出現しますので、視覚的に鍵がかかっているかを確認することができます。

プラメイクEⅡの本体参考価格は、引き違い窓2枚建、幅1,500mm×高さ2,050mmサイズの場合だと、単板ガラス透明3mmまたは型板4mmで87,100円、複層ガラス透明3mm中空層12mmで124,500円となっています。

WOODONE(ウッドワン)の二重サッシ

ウッドワンの二重サッシは「MOKUサッシ」シリーズです。

MOKUサッシシリーズは、本物の天然木、無垢材が使用されています。

本物の木は他メーカーが扱う樹脂よりも断熱性が高く、熱伝導率はアルミと比較して1,500~1,750分の1程度しかありません。

「うづくり仕上げ」という製法により、木目ならではの美しい模様を立体的に浮きだたせ、手触りも柔らかいという特徴があります。

また、本物の木材を使うことによって、時間の経過とともにサッシの風合いも変化します。

二重サッシとしての性能だけでなく、経年美化を楽しみ自然のぬくもりを感じることができるため、ナチュラル素材が好き・インテリアにこだわりたい方には特におすすめです。

MOKUサッシの本体参考価格は、2枚建の引き違い窓、幅1,500mm×高さ1,900mmサイズを想定した場合、透明3mmまたは型板4mmの単板ガラスで100,100円、複層ガラス厚さ合計18mmで135,300円となっています。

大信工業株式会社の二重サッシ

大信工業から販売されている二重サッシは、「プラスト」と呼ばれるシリーズです。

サッシ部分に使用される樹脂の品質には特にこだわっており、ダブルフレーム工法や丘戸車といった独自で開発を行った技法・部品を採用することで、高気密性や断熱性、防音性を向上させています。

カラーバリエーションは3種類で、インテリア性も重視しているため住宅だけでなく公共施設やオフィスなどでも違和感のないデザインの製品や、和室に合う美しいヒノキの木目調をした製品なども用意されています。

また、防犯性を高めるクレセント錠や、スムーズな窓の開閉をサポートするカムラッチハンドルやレバーハンドルといったオプション品をつけることも可能です。

セイキグループの二重サッシ

セイキグループの二重サッシは、「楽窓Ⅱ」シリーズです。

楽窓Ⅱは通常のガラスを使った二重サッシのほかに、ポリカーボネートを採用した二重サッシを製造販売しています。

ポリカーボネートが使われている二重サッシは、ガラスの二重サッシと比較して、薄くて軽いという特徴があります。

ポリカーボネートは有機ガラスとも呼ばれているプラスチックの一種です。

ガラスの約2分の1の軽さで約200倍の強度を持っているため、ガラスよりも割れにくく火災時にも燃え広がりを抑えることができます。

熱伝導率はガラスの約3分の1しかありませんので高い断熱性を持ち、断熱性能は同じ厚さのガラスの約1.8倍となっています。

このようにメリットの多いポリカーボネートですが、傷がつきやすく目立ってしまう、ガラスに比べて透明度が低いというデメリットがある点には注意が必要と言えるでしょう。

そのほか楽窓Ⅱの特徴として、業界初となる上げ下げ窓タイプの二重サッシもございます。

楽窓Ⅱ本体の参考価格は、2枚建の幅1,400mm×高さ1,850mmサイズの場合で、ポリカーボネート3mm透明が80,000円、ポリカーボネート2mm透明または4mm中空で63,000円となっています。

また、ガラスタイプの場合は2枚建の幅1,400mm×高さ1,400mmサイズ、3mm透明または4mm型で45,300円となっています。

二重サッシ(二重窓・内窓)の設置費用を安く抑える方法

二重サッシを安く取り付けるには

二重サッシの設置は快適な居住空間を実現するためには有効な方法ですが、設置費用が気になる方も多いでしょう。

ここでは、二重サッシの設置費用を安く抑える方法を、4つに分けてご紹介します。

補助金制度を利用する

温室効果ガスの排出量をなくす脱炭素化社会の実現にむけて、経済産業省・国土交通省・環境省が連携して、冷暖房に使われるエネルギーを減らすために住宅の省エネ化を推奨しています。

新築の場合は省エネ住宅の基準を満たすための断熱材や建築部材を導入しやすいですが、リフォームでは施工条件が合わず断熱化が難しいとされてきました。

しかし、近年では既存住宅の断熱リフォームに向けた技術や商品が開発されており、以前よりも導入が容易となっています。

省エネ住宅の導入にあたっていくつかの補助金・助成金制度が設けられているのですが、二重サッシを使った窓のリフォームも対象となります。

代表的なキャンペーンとして、以下が挙げられます。

先進的窓リノベ事業

こどもエコすまい支援事業

既存住宅における断熱リフォーム支援事業

長期優良化リフォーム推進事業

補助金・助成金制度はいくつかの対象要件があり、該当する場合は利用することができます。

予算や対象期間も設定されていますので、詳細は対象のホームページにてご確認いただくか、弊社にご相談ください。

商品の購入と工事を、分けて行う

二重サッシはネットショップやホームセンターなどで販売されているため、誰でも購入することができます。

商品のみを安く買い、取り付け工事は施工業者に依頼すると、合計費用を抑えることができる可能性があります。

施工は専門業者の利用がおすすめ

二重サッシは取り付け工事がカンタン!とうたわれることが多いですが、慣れていない人物が行うと雑な仕上がりになる可能性が高いです。

安価な業者だけを選ぶことは、リスクも伴います。

そのため、二重サッシの設置工事の実績が多い、内容が十分なアフターサービスが用意されているなど、適切な業者を選ぶことをおすすめいたします。

持ち込み施工自体が不可の場合や、アフターサービスや保証が付かない場合もあるため、事前に確認を取るようにしましょう。

自分で内窓(二重窓・二重サッシ)の取り付け工事を行う

購入した二重サッシをDIYとして自分で取り付けた場合は、当然工事費がかかりません。

費用は本体代と部品代だけで安く抑えることができます。

ですが、すべて自己責任となるため、基本的には自分で工事を行うのは避けた方が良いでしょう。

二重サッシは壁に固定して使用しますので、きちんと固定できていないと隙間やズレによって断熱等の効果が下がってしまうだけでなく、落下してガラスが破損するなどのリスクもございます。

また、施工中や施工後にサッシやガラスが破損したとしても、DIYだと保証がないため無駄になる恐れがあります。

その他の方法

二重サッシの設置費用を最大限抑えるには、DIYとして簡易的な二重サッシを自分で作る方法があります。

既存の窓のサイズに合わせたブラスチックダンボールやポリカーボネート中空板とレールなどの部材と、両面テープや接着剤やカッターナイフなど一般的な道具を使うことで簡易的な二重サッシを取り付けることができます。

部材や道具をすべてそろえても10,000円以内で収まるため、樹脂製サッシやガラスを使った本物の二重サッシの取り付けと比べると費用が格段に安くなります。

制作方法は動画やブログを含めインターネット上に広く公開されており、作業自体も難しいものではありません。

ただし、自作の二重サッシは見た目が安っぽく使い勝手が悪い、商品化されている二重サッシに比べて効果が非常に低いなどのデメリットがあります。

また、DIYに慣れていないと作業に時間がかかりすぎる、設置作業がうまくいかずズレが生じて大きな隙間ができてしまい断熱性や気密性をほとんど感じられなかった、接着が甘く自作したサッシ枠ごと落下してしまったなどの問題が起きることもございます。

二重サッシ(内窓・二重窓)の費用についてのまとめ

今回は、二重サッシ(内窓・二重窓)の交換費用について紹介いたしました。

二重サッシの交換に費用は、窓一か所につき腰高窓サイズで約5~12万円、掃き出し窓サイズで約8~16万円となります。

ガラスの種類やサイズなどによって料金は大きく変化するため、費用の詳細をお出しするには現地にて窓の採寸や既設サッシの状態などの調査を行う必要があります。

二重サッシ用のガラスは、フロートガラスの他に、複層ガラスやエコガラス、防犯合わせガラスや防音ガラスなども選ぶことができ、サッシ部分のカラーバリエーションも豊富です。

また、各メーカーから様々な種類の二重サッシが製造販売されているため、どの二重サッシを選べばいいか分からなくなるかもしれません。

まずは暮らしの悩みや追加したい機能、デザインの好みなどをベースに二重サッシを選定し、既存の窓のサイズなどから大まかな金額を把握しましょう。

二重サッシの取り付け工事による断熱リフォームは、国や自治体が用意している補助金・助成金制度の対象となっています。

住宅の断熱化に関する補助金は近年では毎年設定されており、これらの制度を利用すると、二重サッシの設置費用を通常より抑えてお得にできる可能性があります。

また、二重サッシはDIYとして自分で取り付けたり自作したりすることによって費用を抑えることができますが、作業の手間や正確性、保証が無いなどのデメリットを考えるとおすすめはできません。

しっかりとした断熱性や気密性、防音などの効果を得るのであれば、施工実績豊富なプロのガラス屋への依頼がおすすめとなります。

二重サッシの設置工事をお考えであれば、ガラス屋ミーアにぜひおまかせください。

経験豊富なベテランスタッフが現場を担当、地域最速にて工事を行わせていただきます。

また、二重サッシで窓の断熱リフォームをしたいがガラス選びで悩んでいる、まずは詳しい工事費用を聞きたいなどのお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

プロのガラス屋が親切丁寧にお答えいたします。

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