家の騒音対策で窓の防音におすすめの内窓・二重窓について
家の防音は窓から!騒音対策におすすめの内窓・二重窓について
1枚ガラスの窓に対する防音をお考えなら、お手軽かつ高い防音効果を発揮できる内窓(二重窓)の設置がおすすめです。
内窓はもともと設置されている窓の内側にもう1つ窓を取り付けるのですが、大がかりなリフォームと比べて費用を各段に抑えることができる、工事が比較的簡単なので作業時間が短くて済むなどのメリットがあります。
窓の防音・騒音対策で内窓を実施している業者は多く、弊社でも窓の防音についてご相談いただいた場合は内窓の取り付け工事をご提案するケースが多いです。
窓の防音でのおすすめ内窓・二重窓とは
内窓(二重窓)とは、今現在使われている1枚ガラスの窓の内側に、もう1つの窓を枠ごと取り付けることで、二重サッシとも呼ばれています。
通常の1枚ガラス窓は薄く音を通しやすいうえに、窓枠には音が伝わりやすいアルミ製のサッシが標準で設置されていることがほとんどです。
内窓を取り付けた場合はガラスが2重になりますので、音の振動が伝わりにくくなり防音効果・遮音性がアップします。
また、サッシには気密性に優れた樹脂製が標準的に採用されているため、隙間からの音の出入りもシャットアウトすることができるのです。
窓は、家の中で最も音が出入りしやすい設備
家の設備の中でも空気の振動が伝わりやすい部分は、窓やドアといった開口部です。
開口部は人の出入りや換気などで頻繁に使用するため、普段からスムーズに開け閉めができるように窓やドアと外枠の間にわずかな隙間が設けられています。
音は空気が振動することによって伝わるのですが、その隙間を通り音が室内外を出入りしてしまうのです。
窓の場合は、ガラスが框(かまち)と呼ばれる4本の枠で囲まれており、壁に固定された窓枠に埋め込まれる形で設置されています。
窓枠と框の間には開閉用の隙間があり、ここが特に音の出入りがしやすい場所となっているのです。
さらに窓はドアと比べて数が多く、ガラス自体もドアや壁などと比べて薄いため、屋外の騒音や家の中の生活音を通しやすくなっています。
そのため音漏れ防止や騒音対策を行うためには、窓の防音機能を向上させ遮音性を高めることが重要なのです。
内窓の効果について
内窓・二重窓を設置することで得られるメリットは防音以外にも多数あり、生活の質が飛躍的に向上すると言えます。
反面、デメリットもありますので内窓での防音をお考えでしたらメリットとデメリットの両方を知っておくべきでしょう。
以下で詳しくご紹介します。
内窓を設置するメリットは?
防音性能が高い
交通量の多い道路や交差点が近い場合、騒音感覚は「きわめてうるさい」レベルの80dBです。
一般的なアルミサッシの窓の防音効果はー20dB程度で約60dBの騒音が室内に入りますが、内窓を取り付けることで期待できる遮音効果は最大で―45dB。
騒音レベルを各段に落とすことができます。
内窓を設置するだけで、話し声やテレビの音、飛行機のジェット音やトラックや電車などの走行音、工事の音など、外部から侵入する騒音の量が各段に小さくなるのです。
また、ピアノやギターなどの演奏音、洗濯機やテレビの音、その他の生活音が窓を通して外へ音漏れすることを防止するのにも役立ちます。
防音以外にもメリットはたくさん!
内窓を取り付けることで得られるメリットは、防音効果だけではありません。
サッシごと取り外して窓を入れ替えるリフォームと比べると工事が大がかりにならないというメリットもあるため、金額も工事時間も抑えることもできるのです。
現在お住まいの家にある窓の防音機能を向上させたいとお考えであれば、内窓の取り付けが最もおすすめなのです
そのほかに以下のような効果も期待できます。
- 室内の温度が変化しにくくなるため、クーラーや暖房の効率がアップし節電効果がある
- サッシの隙間から入り込む隙間風を遮断し、窓際が冷えにくくなる
- 結露が起こりにくくなるため、壁紙のシミや木製家具の腐食の発生などを防ぐ効果がある
- ガラスが2枚なので破壊するのに手間がかかるため、防犯対策としても効果が高い
内窓のデメリットは?
窓が2つになることで、いくつかのデメリットが生じます。
- ・窓が2つになるため、若干ですがお部屋の空間が狭くなってしまう
- ・換気などのために窓を開ける時には、内側と外側の窓を開けなければならない
- ・クレセント錠が内と外で2つになるため防犯性は高くなりますが、反面開け閉め少々面倒になってしまう
- ・1枚ガラスの窓に比べると、掃除の手間と時間がかかってしまう
- ・アルミサッシに比べると樹脂サッシは値段が高く、厚みがあるため重たくなる
防音効果の高い内窓・二重窓の種類と特徴
防音性・遮音性に優れた二重窓(内窓)は、大きく分けて標準型と高気密型の2種類があります。
標準型内窓
標準型は種類が多く、デザインも豊富です。
高気密型に比べると値段が安く、出荷数も多いため納期も早くなります。
インプラス
インプラスのメーカーはLIXIL(リクシル)。
インプラスは知名度が高く、ガラス屋やリフォーム業者といった専門店でもよく取り扱われています。
メーカー製品の中で唯一搭載されている「ダストバリア仕様」は業界初の技術で、静電気の発生を防ぐ特殊な樹脂素材によって、ホコリやチリが集まりにくく掃除やお手入れが楽です。
リーズナブルでありながら防音機能も高く、基本の引き違い窓やFIX窓、開き窓などに対応した製品が用意されています。
また、色のバリエーションは6種類ありお部屋のインテリアに合わせて選ぶことができます。
プラマードU
プラマードUのメーカーはYKKap。
遮音性に優れており、外部から侵入する音を15dB低減させることができます。
専門店でよく取り扱われており、カラーバリエーションは6種類(ホワイトのみ浴室仕様)。
引き違い窓では鍵と引手が一体となっている戸先錠タイプも選ぶことができます。
窓を閉めると鍵も同時にかかる仕組みなので、鍵のかけ忘れる心配がありません。
プラメイクEⅡ
プラメイクEⅡのメーカーは三協立山アルミ。
現在の窓にプラメイクEⅡを取り付けることで、外窓のみの場合と比較してー15dBの遮音効果を得ることができます。
室外の音が80dBだった場合、1枚ガラスでは55dBの音が侵入しますが、プラメイクEⅡの設置により事務所や図書館などと同程度である40dBまで騒音レベルを下げることができるのです。
また、鍵の空かけを防止する機能が付いたクレセント錠が標準装備されており、鍵のかけ損ないを防ぐことができます。
カラーバリエーションは5種類からお選びいただけます。
MOKUサッシ
MOKUサッシのメーカーはウッドワン。
既存の窓にMOKUサッシを設置することで、交通量が多く幹線道路程度の騒音が図書館と同程度の静かさになります。
他メーカーとの大きな違いは天然木・無垢材が使われているということです。
デザイン性が高く自然な温もりを感じることができ、長期使用による色の変化や優しい手触りも楽しむことができます。
また、天然木は調湿効果もありますので、湿度を快適な状態にコントロールする効果もあります。
障子が3色と化粧額縁が2色あり、色の組み合わせは自由なのでインテリアデザインにこだわりたい方には特におすすめです。
高気密型内窓
高気密タイプは寒冷地にある住宅に取り入れられることが多い製品です。
断熱性や遮熱性が非常に高く、サッシの隙間をしっかりカバーしてくれるため、防音機能にも優れています。
マンションなど元の窓にある程度の気密性がある場合、標準型の内窓では効果が得られにくいため、寒冷地以外でも高気密型の二重窓の取り付けをおすすめします。
インナーウインドまどまど
インナーウインドまどまどのメーカーはAGC(旭硝子)
「まどまど」は、サッシの基本構造は耐久性に優れたアルミ素材で、室内側のカバーには熱が伝達しにくいPVC樹脂製を使用しており、スリムな設計が特徴です。
ハイグレードモデルの「まどまどPlus(プラス)」と、標準モデルの「まどまどstd(スタンダード)」の種類が用意されています。
まどまどPlus(プラス)は低音域の共鳴透過現象を防止するレゾネーターが搭載されており、非常に高い遮音性能が備わっています。
遮音効果はー45dBで、現在の技術の中で最高の防音性能を持つT-5相当と言われています(2023年現在、JIS遮音等級の最大はT-4)。
気密性に優れておりデザインも良く防犯機能も高いのですが、そのぶん他社製品と比較すると高価格にはなります。
カラーバリエーションは5種類ございます。
内窓プラスト
内窓プラストのメーカーは大信工業。
高い気密性をもつ樹脂製の二重窓(内窓)を採用しており、東北や北海道など寒冷地での採用率が高く、メーカーとしての実績もあります。
サッシの隙間には気密材が多く仕込まれており、内窓が重なる部分には枠の隙間を限りなく減らすために煙返しが設けられています。
品質にもこだわっており、各パーツは厳選された上質な樹脂で構成されています。
防音効果が高く、既存のアルミサッシと内窓プラスとを組み合わせることで、最大-45dBの遮音効果を得ることができます。
高機能かつ高品質でお客様の満足度も高い二重窓(内窓)ですが、こちらも「まどまど」と同様、標準機能型と比較して金額があがります。
カラーは3種類となっています。
内窓が設置できない窓について
開閉時に窓が内側に開く内倒し窓や回転窓、室内側にクーラーや換気扇が取り付けられている窓、天窓など垂直な壁面以外に設置されている窓などには二重窓(内窓)を設置することができません。
ハンドルやドアクローザーがある窓では部品の調節や追加によって取り付けることができる場合がございますが、基本的におすすめはできない工事内容となります。
内窓の交換費用について
掃き出し窓など大型の窓に二重窓(内窓)を取り付ける場合、商品代と工事費用を合わせた基本金額は、1か所あたり約8~16万円です。
中程度の大きさの窓なら約5~12万円、キッチンやトイレや洗面所に設置されているような小窓であれば、5~12万円あたりが大体の相場となります。
この相場は基本の引き違いタイプの二重窓(内窓)を想定していますので、内開き窓や
また、高気密タイプの樹脂サッシや防音フィルムが貼られている高機能タイプの窓ガラスを使った二重窓(内窓)を採用する場合は、1か所あたり25~35万円ほどかかる場合があります。
小サイズの内窓 | 中サイズの内窓 | 大サイズの内窓 | |
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既存の窓の大きさ目安 | 幅780mm×高さ970mm(面積0.75㎡程度) | 幅1,690mm×高さ1,170mm(面積1,97㎡程度) | 幅1,690mm ×高さ2,030mm(面積 3,43㎡程度) |
内窓のサイズ目安 | 0.2㎡以上~1.6㎡未満 | 1.6㎡以上~2.8㎡未満 | 2.8㎡~3.5㎡未満 |
よくある設置場所 | キッチン、トイレ、浴室など | 居室、階段の踊り場など | リビング・ダイニング、居室など |
主な窓の種類 | 小窓 | 腰高窓 | 掃き出し窓 |
おおよその交換費用 | 4~10万円 | 5~12万円 | 8~16万円 |
補助金・助成金制度を利用してお得に内窓を交換しよう
既存の住宅において省エネ化が期待できる断熱リフォームを行う際に、補助金制度を利用すると補助が受けられる可能性があります。
冷暖房効率が飛躍的に向上する樹脂製サッシの二重窓も該当しており、窓のリフォームだけでも申請が可能です。
国や都道府県、各自治体によって予算や内容や実施期間が異なり、手続きも複雑です。
詳しくはお住まいの地域のホームページをご覧いただくか、弊社にご相談ください。
内窓以外で、窓の防音性能を向上させるには?
一般的によく見かける1枚ガラスの窓は、家の建築にあたり長きにわたって採用されてきましたが、ガラス自体に厚みがなくサッシにも隙間が多いため、防音性能としては不十分です。
窓の防音性能を上げるためには、サッシの隙間をできる限り小さくし、空気の振動が伝わりにくくすることが有効な手段となります。
現在ご使用されている1枚ガラスの窓の防音機能を向上させるには、いくつかの方法があります。
防音シートを窓ガラスに貼り付ける
窓用防音シートは窓ガラスに直接貼り付けるタイプの防音グッズです。
フィルムは透明ですので遮光性を損なわず室内の明るさを保ちつつ、ガラスを通る音は抑えることができます。
サッシの隙間からの音漏れを防ぐことはできずシート自体の防音効果もそれほど高くはありませんが、DIYとしてご自身で作業できるため低価格で済むのがメリットといえるでしょう。
ですが、貼り付け作業はコツが必要で、慣れていないと難しいためガラス屋などの施工業者への依頼がおすすめです。
また、防音タイプに限らず、窓用のシートやフィルムは網入りガラスには貼らないようにしましょう。
高確率で熱割れを起こすため、ガラスが破損する可能性があります。
遮音カーテンを使用する
遮音カーテンは吸音効果と遮音効果のほか、厚みがあるため遮光性・遮熱性の効果も期待できます。
カーテンを交換するだけで手軽に窓の防音ができますが、サッシの隙間から侵入する音に対しての防音効果は高くありません。
複層ガラス(ペアガラス)に防音効果はあるの?
複層ガラスは2枚のガラスがセットとして扱われ、ガラスの中間が真空層になっています。
遮熱性や防犯性、結露の予防効果などが期待できることから、近年の新築一戸建てにおいてほぼ普及率がほぼ100%です。
見た目と名前から防音性能が高そうに思えますが、一般的な複層ガラスでは防音に対する高い効果は得られません。
2枚のガラスが共鳴現象を起こして音の振動が伝わってしまう「低音域共鳴透過現象」が起こるため、1枚ガラスの窓と比べると高音域と中音域での防音効果は高くなりますが、低音域での遮音効果は低くなってしまうためです。
なお、複層ガラスにも種類があって防音効果が高い商品も用意されています。
真空になっている中間層に防音特殊フィルム中間膜が挟まれた複層ガラスや、室内側のガラスより室外側のガラスに厚みがある異厚複層ガラスであれば、高い遮音性が期待できます。
新築住宅・注文住宅で窓の防音を考えるなら?
基本的に窓は壁よりも音を通すため、道路や線路や人通りの多い面の窓の数を最小限にするのが良いでしょう。
開放感があり日当たりや風通しのよい家づくりのためには多くの窓を設置したくなりますが、快適に過ごすためには防音性能もきちんと考慮すべきです。
家を建てるにあたって窓は換気のためや自然光の取り入れのために建築基準法によって設置が義務付けられていますので、防音も含めて担当の建築士としっかり相談して決めましょう。
上記で触れましたが通常のペアガラスの防音効果は高くないため、強力な防音性能を求めるのであればガラスが3重1体になっているトリプルガラスの導入などもおすすめです。
窓の防音・騒音対策についてご紹介しました。
騒音が気になる・家から漏れる音が気になる等、家の防音対策には内窓・二重窓がおすすめです。
ご自宅の窓に内窓・二重窓の取り付けをお考えの際は、年中無休・お見積もり無料のガラス屋ミーアまでお気軽にお問い合わせください。
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